2009年 4月 24日
自閉症を描く映画『ぼくはうみがみたくなりました』製作実行委員会
http://homepage2.nifty.com/bokuumi/
自閉症のある当事者やその親たちの寄付に支えられて製作された映画。そういうことがあるんですね。ウェブページに書かれたたくさんの人々の名前から,思いが伝わってくるように感じられます。(むーんらいずさんに教えていただきました。情報ありがとうございました。)
あらすじはこちら。このページのトップに,原作本を30ページほど,立ち読みすることのできるリンクがあります。
優しい雰囲気の感じられる文章で,思わず引き込まれました。企画・原作・脚本をひとりでなさった山下久仁明さんの息子さんをモデルに描かれた風景なんだろうなと思える家族の風景でした。この息子さんは,山下さんが映画の製作を思い立った年に,高校入学を前にして電車の事故で亡くなられたそうです。なんとも残念です。
たくさんの人々の思いの詰まったこの映画,私もぜひ観てみたいと思います。
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投稿: cogdiv
2008年 12月 8日
今年も12月5〜7日とATACカンファレンスで講師を務めさせていただきました。ご参加いただいた皆さん,ありがとうございました。
ATACカンファレンス京都2008
ATACは講師と参加者の方々の距離が近いので,終わった後にいろいろなご意見いただけたりと講師にとってもとても楽しいイベントです。たくさんのアイデアと元気をいただきました。また来年,京都でお会いできればうれしいです。
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投稿: cogdiv
2008年 10月 7日
これまでも時間感覚を助けるタイマーやリマインダを紹介してきました。
今回は携帯電話の本体でタイマーやスケジュールを設定するよりカンタンかもしれない、「あと何分?」をメールで教えてくれるリマインダを2つ紹介します。
ToDoMail
http://www.aivy.co.jp/products/todomail.html

todomail@aivy.co.jp宛に、タイトルに日時を記載したメールを送ると、その時間にメールを返信してくれるという無料のサービスです。
特に登録は必要ありません。ただ、このメールアドレスに送れば、送ったアドレスに返信を返してくれます。
例えば、「今日の午後3時頃に○○さんに電話しなきゃ」と思ったら、タイトルに「1500」、本文に「○○さんへ電話 090-xxxx-xxxx」などと入力して、上記の宛先にメールを送っておけば良いわけですね。すると指定の時間にその本文の内容が記載されたメールが飛んでくると。(このToDoMailは、とある当事者の方から教えていただきました。Mさんありがとうございます!)
Hit Me Later
http://www.hitmelater.com/

すごくシンプルで良いなと思ったのがこのサービスです。例えば、「1時間後にお知らせが欲しいなぁ」と思ったら、「1@hitmelater.com」にメールを送ります。同様に「12時間後」なら「12@hitmelater.com」に送ります。このように、@の前に入力した数字に従って、メールを自動的に返信してくれるサービスです。
こちらも特に登録は必要ありません。単にメールを送れば良いだけです。
他にも、「5分」なら「5m@hitmelater.com」のように数字に「m」を付けることで、分単位にも対応しています。アドレス帳によく使う時間間隔のメールアドレスを登録しておくと便利ですね。
ただし、こちらは「Basic(無料)」「Pro(年12ドル)」「Exec(年30ドル)」という3つのサービス種別があります。無料のBasicは24時間先までの返信にしか対応していません。24時間以上の間隔を指定したメールを受け取るためには、有料版に加入しないと行けないのが面倒・・・。
さらに、HitMeLater.comから、自分がタイトルと本文に記載したものをそのまま送り返してくれるのですが、日本語だと文字化けします。時間指定の方法がすごくシンプルで面白いので、日本語に対応してくれるとさらに良いのですが、この点はちょっと残念。
私の場合は、以前ご紹介したバイブレーション付きカードタイマーは99分、私の持っている携帯電話は60分までしかタイマーが対応していません。2時間とか3時間とか、ちょっと長めの時間を指定したいとき、タイマーのかわりに使っています。「半日(6時間くらい)後に○○さんにもう一回連絡しなきゃ」などと思ったときに、「call marumaru-san」とか書いてメールしておく、といった使い方です。
以上、メールなので遅延や不達も発生するでしょうから、確実にお知らせを受け取りたい場合には別の方法も用意しておいた方が良いと思いますが、ちょっとした自分用のリマインダなら、こうした方法も面白いかもしれないと思いました。携帯電話に使いやすい簡易タイマー機能がない人とか、カードタイマーを持っていない人にも便利だと思います。
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投稿: cogdiv
2008年 6月 27日
おもしろい記事が「COMPUTERWORLD.jp」という雑誌に掲載されていました。米国のIT業界で働くアスペルガー症候群の人々の様子が紹介されています。記事中ではアスペルガー症候群の人々が「アスピーズ(aspies)」と呼ばれていました。
以下のページで、翻訳された全文を読むことができます。
IT業界で闘う“アスピーズ”
アスペルガー症候群を抱えたITプロたちの“苦悩”と“現状”
http://www.computerworld.jp/news/trd/111349.html
最初の方は一般的なアスペルガー症候群の説明や事例が多いですが、後半は米国の職場で陰ながら行われている取り組みなんかにも触れてあり、興味深いです。以下、8ページ目の文章を一部引用します。
アスピーズが切望するよりよい職場環境とは
アスピーズが職場で抱えている「社会的相互交渉が困難」という課題は、先進的な人事部門でさえ理解できないほど微妙なことなのかもしれない。しかし、だからといって、アスピーズの支援に消極的であることを正当化する理由にはならない。専門家は、「アスピーズに配慮した環境作りといっても、大がかりなものである必要はない。また、“アスピーズに特化した”と考える必要もない」とアドバイスする。
Grandin氏らは、オフィス環境に物理的な工夫をするのも1つの施策だと指摘する。多くのアスピーズは、照明の明滅、エアコンやコピー機の動作音、電話の呼び出し音を不快に感じている。オフィス内でのちょっとしたしゃべり声すら苦手だという場合も多い。そういった音のしない空間を確保したり、防音設備を整えたり、あるいはホワイト・ノイズを流したりすれば、オフィス環境は改善できる。
また公式には発表されていないが、Microsoftはアスピーズ支援のために「バディ制度」導入しているという。これは定型発達者(非自閉症者)とアスピーズとがペアを組み、会議などの社会的相互交渉の必要性を教える制度だ。多くのアスピーズはこの制度を「実際に行われているのであれば、評価できる」としている。
バディ制度には私も賛同します。現実的には運用段階で難しい点も出てくると思いますが、こうしたことをすぐに実践できるような職場環境であることが、すでに望ましい環境だと思いました。
さらに途中には「In My Language」というYouTubeの動画も紹介されています。これは自閉症者の世界観を、A・バックスという当事者が語る(言葉を地声ではなく、音声エンジンで発話させているところがまた面白い)動画です。私にはとても芸術性の高い映画のように感じられました。
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投稿: cogdiv
2008年 4月 12日
発達障害のある人の中には、ビジネスであれ個人的なものであれ、手紙やメールの文章を考えるのがとても難しい、と苦手意識を持っている人がいます。
とはいえ、直接会って話をするよりは、相手の話を聞き逃すことも少ないし、時間をかけて返信の文章を考えられるし、メールを日常のコミュニケーション手段として愛用している人も多いでしょう。しかし相手が会社の上司や取引先など、何らかの上下関係のある人であった場合、悪気なく書いた文章のつもりでも、読んだ相手が失礼だと気分を害してしまったり、時には怒らせてしまったりという経験が続いて、すっかり自信を失っている人もいます。
そんなときには、手紙やメールなどの文例を見ることができるサイトがおすすめです。「お詫び」「辞退断り」「感謝お礼」「相談」など、ビジネス用、個人用さまざまなバリエーションの文例を検索することができます。 こうした文章を参考にして、手紙の書き出しや結びの作法だけではなく、中身の言い回しを参考にすることができます。
直子の代筆
http://www.teglet.co.jp/naoko/
「あの人にお礼(or お詫び)をしないといけないんだけど、うまく伝わらないのが怖くて書き出すことができない」などと感じておられる方は、一度「直子の代筆」の文例を覗いてみられるといいかもしれません。中には「デートの誘い」とか「自分への慰めの言葉」とか、思わぬ文例もたくさん混じっていて、読んでみるだけでも面白いですよ。
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2008年 3月 23日
発達障害の人の中には、 落とし物や忘れ物がとにかく多くて、日常生活で本当に困っている人は多いと思います。ケータイ、お財布、メモ帳、ペン、傘のような小物類や、ときには外出先へ持って行っていたはずのバッグをどこかに置き忘れてしまった、またはどこに置いたかわからなくなってしまったという経験に悩まされている人は多いのではないでしょうか。
私もあるADHDの知り合いから、「探していた食器(グラス)がなくなってしまい、ある日、それがなぜか靴箱から出てきて大変驚いた」という話を聞いたことがあります。周囲からしてみれば笑い話にされることが多いのですが、本人にとっては毎日のことであり、本当に大きな困りごととなっています。日々、ちょっとしたことに注意を奪われたり、パニックを起こしてしまうことが日常になっている人では、周囲からの「いつも気をつけておかないからだよ」といわれても、逆に単なるストレスや自己嫌悪の元にしかなりません。
以前、忘れ物を見つけるためのキーホルダーをご紹介しました。こうしたツールは、視覚に障害のある人のように、探している物がどの位置にあるのかを見つけることが難しい人のために使われてきた経緯のあるツールですが、発達障害のある人にも役立ちます。
うっかりセンサー「SH-056PML」

http://www.jpcosmo.com/wasuremonoboushiki.htm
上記も同じようなコンセプトの製品で、子機をバッグなどなくしたくない物につけておき、親機を自分の手元に持っておきます。設定した距離以上に両者が離れると、音で知らせてくれる、というツールです。親機をなくしてしまったら元も子もないですが、親機はズボンなどにくくりつけておくなどなくさないような工夫を十分にして、すぐに手元から離れてしまいがちなもの(財布や携帯など)に子機をつければ、役に立つ場面があるのではないでしょうか。また逆に、近づくと音を鳴らす機能があるので、子機を付けた物をなくしてしまったときに、音を手がかりにそれを探す、ということもできます。
小物を良くなくしてしまう人に効果的なのは、「置き場所のルールを決めておく」ことですが、置き場所が自宅や出先でそれぞれ異なっていると、どこを場所に決めたかの混乱に津なることがあります。また、旅行先のホテルなど、いつもと違う場所へ出かけたときなどには場所を決めることが難しいくなります(ホテルに泊まると必ず忘れ物をしてしまう人、いませんか?)。そこで置き場所を決めるときには、どこであってもいい目印になるようなツールがあると便利です。
【アクセサリートレー】ボタントレー・ブラウン(生活セレクトショップ・トレフール)

http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/trefle.co.jp/g/404026/index.shtml
上記のトレイ、普段は平面の一枚パネルなので、持ち運びも場所を取りません。そして使うときには四隅のボタンを留めてトレーにする、という製品です。上記のサイト以外でも、類似のものはいろんなところで販売されています(「ボタントレー」で検索してみてください)。布と厚紙、ボタンで自作しても良いかもしれませんね。このトレーを目印にして、いつもここに携帯電話や財布、時計や眼鏡などを置くようにすると、自宅でも出先でも「置き場所のルールを1つだけにする」ことができます。忘れ物に困っている人は試してみてください。
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2008年 2月 14日
生き別れだったアスペルガー症候群の姉と,「臭覚がない」けどフードコーディネーターとして働く妹が出会うことから始まる物語だそうです.どんなお話しでしょうね.私も見に行ってみたいと思ってます.六本木の映画館ほか,単館系の映画館で上映中です.
映画 「音符と昆布」オフィシャルサイト
http://www.onkon.jp/index.html
※注意!サイトにアクセスすると,いきなりテーマ音楽が流れ出します.
アスペルガー症候群の映画といえば,「モーツァルトとクジラ」は面白かったです.アスペルガー症候群の男女二人の恋愛について描いた,素敵な映画でした.お互いのこだわりが,優しくて激しくて傷つきやすい二人の付き合いをぎこちなくさせる様子にハラハラさせられました.そんな二人がどうなったのか,まだ見ておられない方はDVDでどうぞ.ジョシュ・ハートネット主演で,映画「レインマン」の脚本家ロナルド・バスが脚本を書いているそうです.
映画「モーツァルトとクジラ」オフィシャルサイト
http://www.mozart-kujira.jp/
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投稿: cogdiv
2008年 1月 19日
聴覚性の感覚過敏,作業への集中困難を感じたことがありませんか?
発達障害,特に自閉症スペクトラム障害には,聴覚や視覚,触覚など,感覚に過敏症がある人がいます。聴覚過敏はよく知られている困難さで,騒がしい場所や突発的な音,または特定の音の種類(赤ちゃんの泣き声,金属音など人によって様々)などに対して強い不快・ストレスを感じることがあります。強い過敏性のある人では,作業への集中が難しくなったり,重い場合は騒音のある場所への外出が困難になる場合もあります。そうした聴覚の過敏性のある人には,いくつか便利なツールがあります。
(1)ノイズキャンセリングヘッドフォン
(2)特殊耳栓,イヤーマフ各種
(参考:安全モール http://www.anzen.ne.jp/soundproof/category_soundproof.html)

図1. BOSE社製 クワイアット・コンフォート2

図2. 各種耳栓
ノイズキャンセリングヘッドフォンは,周囲の音のうち,エアコンやパソコンのファンの音,電車や飛行機で移動しているときの騒音などなど,持続的な騒音を選択的に低減してくれる機器です。人の話し声や,突発的な音などはそれほど低減しません。個人的な感想ですが,各社から発売されている製品のうち,BOSEのクワイアットコンフォート・シリーズのノイズ低減機能は出色の出来だと思います。ただし,価格も最も高価ですが・・・。
ただ,このヘッドフォンの良いところは,自閉症児などにも使われることの多い遮音性の高いイヤーマフと違って,ヘッドフォンのサイズがとても小さく,一般的なヘッドフォンと違いのないところです。ヘッドフォンの耳を覆う部分自体が遮音性を持つ素材できているタイプの製品は,私も持っていますが非常に大きくて目立つなあと思うことがあります(刑事ドラマなんかで,射撃場で銃声の爆音から耳を守るためにつけるイヤーマフと同じようなものですし)。
ポリウレタンなど特殊な樹脂で出来た柔らかい耳栓は,指でつぶして細くした後に,耳穴に差し込むと,段々と元の大きさに戻るので,耳穴全体をきれいにふさいでくれます。そのため遮音性能がとても素晴らしいです。値段も一個百円以下のものもあり,とても手頃です。
一度テストのためにと,耳栓をつけたままで街を歩き,電車に乗ったのですが,私自身,日頃いかにちょっとした物音に注意を奪われているかがよくわかり,とても驚きました。やってみて初めてわかることはやはりあるのだなと思いました。周囲の音に無駄に注意を引きつけられることがなくなると,私の場合はいつもより落ち着いて移動することができました。電車での移動の時にも周囲のざわざわした音や電車のガタンゴトンという音が気にならなくなり,随分ストレスが少なくなったように感じました。
※要注意点!ただし,耳栓は危険回避のために必要な音まで遮断してしまうのが玉にキズ。外で移動するときには,近づいてくる車などを見落としてしまうことがあるかもしれませんので,屋外での使用は要注意です。耳栓を屋外で使用することは私は推奨しません。諸刃の刃ですね。この辺りの安全性と遮音性のトレードオフについては,最適な基準に関わる見解について研究をせねばと思っています。
発達障害への適用ポイント
・移動中など,音が聞こえないこととが問題になるような場面で,遮音性の高すぎる樹脂製の耳栓等の着用は注意を要しましょう。ノイズキャンセリングヘッドフォンや耳栓の影響かどうかはわかりませんが,最近はiPodなど携帯用の音楽プレーヤーとヘッドフォンを身につけて,音楽を聞きながら移動することがごく一般的になっているので,そうした人が電車に轢かれるなど,人身事故につながった例がニュースで話題になることもあります。
・耳栓など音を制限するツールで日常のストレスが低下することは,実際に着用して過ごしてみないと直感的にわかりにくいところがあります。耳栓をつけると,日常生活では,普段私たちは意識せず,不要な音を効率よく「無視する」ために無意識のうちにエネルギーを使っていることがわかります。不要な音がそもそも存在しないと,無視する努力が不要となり,注意を逸らされることも少なくなるので,主観的に非常に楽になります。
<1月30日追記>
クワイアット・コンフォートは「2」の画像なのに「3」と書いていましたので修正しました.ちなみに現在,私は「3」を使っています.耳を覆ってしまわないオープンタイプなので,蒸れたりすることもなく,長時間着用する分には楽に感じています.
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投稿: cogdiv
2007年 12月 19日
「障害理解の日(Disability Awareness Day, 略称DAD)」というイベントがあるそうですが、ボストンのフェンウェイパークスタジアムで今年6月に行われたそのイベントの動画が、障害関係に限らず、ネット上のさまざまなところで大変話題になっています。
自閉症の男性が国歌を歌うのですが、途中で笑い出してしまう彼と一緒に、会場全体が一斉に国家を斉唱し始める、という映像です。「自閉症の男性を『助けて』歌う・・・」みたいなクレジットが入っていたので、どうも気にくわないなと思いながら動画を見てみたのですが、助けるというより、会場全体が彼と一緒に歌いたくなったから歌ったんだ、という印象で、胸にグッと来ました。
Disability Awareness Day
http://www.disabilityawarenessday.org.uk/index.shtml
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