先日こちらで告知した「障害のある子どもの高校入試を考える」に加えて,同じ日の午前中に同じ安田講堂で,以下のような公開セミナーを開くことになりました。

この日の午後の高校入試でも「合理的配慮」を中心的な話題にしていますが,本来はこの概念は就労における障害者の差別禁止の枠組みで使われることの多い概念です。午前のセミナーでは,今年8月5日の障害者基本法の改正で国連の障害者権利条約と同様の概念としてこの用語が記載され,日本にひとつの大きな転機が訪れました。しかし,なにぶんわかりにくい概念なので,午前の部では教育ではなく就労という観点から,今後,障害のある当事者がどのような形で配慮を求め,周囲と合意形成していくのかについて,考え方の整理をしてみたいと思います。

こちらについても,ご関心をお持ちの多くの方にお越し願えましたら幸いです(午前も午後も,情報保障として要約筆記が入ります)。

<追加>
・共催と連絡先を追加しました(2011/10/19)

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【公開セミナーのお知らせ】
「合理的配慮」の時代がやってくる
―「やさしい」職場から「公平な」職場へ―

● 主催:東京大学先端科学技術研究センター
● 共催:東京大学大学院教育学研究科付属バリアフリー教育開発研究センター
● 日時:2011年10月22日(土) 午前10時~11時30分
● 会場:東京大学 安田講堂(東京都文京区本郷7-3-1)
本郷キャンパスへのアクセス
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
安田講堂
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_01_j.html
● 参加費無料,予約不要

2006年に国連で採択された障害者の権利条約では、障害者の権利を
実質的に保障するための手段として「合理的配慮」の提供義務が規
定されました。それを受けて、現在政府では条約締結に向けた国内
法の整備の一環として、障害差別禁止法の制定が検討されており、
近い将来、公的機関や民間企業、学校等において「合理的配慮」を
提供しないことは、差別として禁止されることになります。

では、そもそもこの「合理的配慮」とは何なのでしょうか。また、
それによって障害者の働く環境はどのように変わるのでしょうか。
そして、それを得るためにはどのようなことが必要になるのでしょ
うか。

本セミナーでは、「合理的配慮」の時代を迎えるに当たって、私た
ちが知っておかなければならないことは何か、準備しておかなけれ
ばならないことは何かを考えていきます。誰もが力を発揮できる公
正な職場を実現するために、障害当事者と企業、政府を巻き込んで
これから始まる新しい社会的な取り組みの中身について、共に考え
ていきましょう。

セミナートピック:
(1)働く権利としての合理的配慮
(2)事例を通じて合理的配慮を考える
(3)コンプライアンスとしての合理的配慮
(4)東大発・合理的配慮研修プログラム

話題提供者:
・星加良司,飯野由里子,近藤武夫(東京大学)

問い合わせ先:
東京大学先端科学技術研究センター
バリアフリーシステム研究プロジェクト
電子メール inquiry@bfr.jp
電話・FAX 03-5452-5228

以上

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