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Archive for the ‘時間感覚’ Category

今年役立ったツール2010

2010年 12月 29日 コメントをどうぞ

 さて,この一年の記事を振り返ってみると,今年は便利なツール紹介をブログでほとんどやっていないことに気づきました。そこで,この一年を過ごす中で,私自身の日々の仕事のために役立ったツールをまとめておきたいと思います。どなたかの参考になることがあれば嬉しいです。私自身,ひとつのことに注目しているとほかのことが目に入りにくくなるなど,動機付けをやるべきことに振り向けることが苦手だったり,見過ごしや見落としが多くなりがちな特性があると感じています。しかし,こうしたツールを活用することで,そうした特性があまり問題にならなかったり,良い方向に向けて強みとすることができると思っています。年末らしく順位を付けてみます。主観的に助けられた順です。まずは10位から。 続きを読む…

予定の見通しを付けるのが難しいときには?

2009年 1月 5日 コメントをどうぞ

新年最初なので,シンプルな予定表を皆さんにお届けします。

元は私自身が自分のために作って使っていた予定表ですが,シンプルに誰もが使えるように改変してみました。

<予定表をダウンロードする(PDF形式,192kB)> ←右クリックして「ファイル名を付けて保存」してください。

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カテゴリー:時間感覚, 予定

ATACカンファレンス京都2008お疲れ様でした

2008年 12月 8日 コメントをどうぞ

今年も12月5〜7日とATACカンファレンスで講師を務めさせていただきました。ご参加いただいた皆さん,ありがとうございました。

ATACカンファレンス京都2008

ATACは講師と参加者の方々の距離が近いので,終わった後にいろいろなご意見いただけたりと講師にとってもとても楽しいイベントです。たくさんのアイデアと元気をいただきました。また来年,京都でお会いできればうれしいです。

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過集中からくる疲れを防止する方法

2008年 10月 15日 コメントをどうぞ

タイマーの活用などで過集中(長時間集中しすぎてしまうこと)からぐったり疲れ切るのを防止する、という事例はいくつか紹介していますが、さらに追加です。

一定時間ごとに目を休めるように警告してくれる『EyeDefender』
http://www.ideaxidea.com/archives/2008/09/eyedefender.html

あらかじめ設定しておいた時間が経過すると、画面に画像を表示したり、目のトレーニングが始まったり、スクリーンセーバーが起動したり、メッセージを表示して休憩をうながしたりと、いろんな方法で休憩をとらせてくれます。

海外のソフトなので、使用方法を少し解説しておきますね。

このソフトをインストールして起動すると、画面の一番下にあるタスクバーに「目のアイコン」が表示されます(上記画像の一番左のアイコン)。このアイコンを右クリックすると、設定メニューが現れます。

「Interval between breaks」で、何分たったら休憩するかの間隔を設定することができます。あらかじめ設定されているのは15〜90分までの5種類ですが、「Custom…」で好みの時間間隔を設定することもできます。

「Break duration」では、何分間休憩するか、休憩時間の長さを設定できます。こちらも1〜10分であらかじめ設定されていますが、「Custom…」で好みの時間間隔を設定することもできます。

また、標準の状態では「Enabled」にチェックが付いていますが、チェックを外すと、このソフトの機能をオフにすることができます。

先ほどのメニューの「Settings」をクリックすると現れるのがこの画面。「Notification」のところで、「休憩時間にどんな画面を表示するか」を選ぶことができます。

「Show pictures in a folder:」を選択しておくと、右のボックスで指定したフォルダの中にある画像を表示してくれます。

「Start the visual training」では、目のトレーニング画面が表示されます。

まず画面全体が真っ暗になり、「Sit comfortably. Relax your eyes. Blink several times during the break period. Use the [SPACE] key to switch the next exercize.(無理なく腰掛けて、目をリラックスさせてください。休憩時間には何度も瞬きをすることを心がけてくださいね。スペースキーを押すと、次のエクササイズに進みます。)」と表示されます。

しばらく待つか、スペースキーを押して先へ進むと、上記のような画面が目の運動として表示されます。最初の格子模様はヘルマン格子と呼ばれる図形(周辺視野にある交点にあるはずのない白い点が見える)ですね。次の画像は静止画なので伝えにくいのですが、画面の端からは時まで白色の視覚が動き回り、それを目で追う、という訓練のようです。他にも回転運動する白い点を目で追いかける課題など、いくつかあります。訓練の種類は、スペースキーを押すことで切り替えられます。

「Activate a default screen saver」を選択すると、スクリーンセーバーが起動します。

「Show a popup balloon in system tray」を選択すると、指定の時間が経過したときに、休憩をうながす以下のようなバルーン・メッセージを表示してくれます。

かなり機能の充実したフリーソフトで、個人的にとても気に入りました。パソコン作業で過集中が起こりやすく、疲労を感じている人は、試してみてください。

もちろん、以前紹介したタイマーの活用のように、「次の休憩画面が表示されるまでは今の作業だけに集中しよう」というように、やる気と集中の持続を助けるツールとして使っても良いですね。

携帯メールで「あと何分?」を超カンタンにお知らせ

2008年 10月 7日 コメントをどうぞ

これまでも時間感覚を助けるタイマーやリマインダを紹介してきました。

今回は携帯電話の本体でタイマーやスケジュールを設定するよりカンタンかもしれない、「あと何分?」をメールで教えてくれるリマインダを2つ紹介します。

ToDoMail
http://www.aivy.co.jp/products/todomail.html

todomail@aivy.co.jp宛に、タイトルに日時を記載したメールを送ると、その時間にメールを返信してくれるという無料のサービスです。

特に登録は必要ありません。ただ、このメールアドレスに送れば、送ったアドレスに返信を返してくれます。

例えば、「今日の午後3時頃に○○さんに電話しなきゃ」と思ったら、タイトルに「1500」、本文に「○○さんへ電話 090-xxxx-xxxx」などと入力して、上記の宛先にメールを送っておけば良いわけですね。すると指定の時間にその本文の内容が記載されたメールが飛んでくると。(このToDoMailは、とある当事者の方から教えていただきました。Mさんありがとうございます!)

Hit Me Later
http://www.hitmelater.com/

すごくシンプルで良いなと思ったのがこのサービスです。例えば、「1時間後にお知らせが欲しいなぁ」と思ったら、「1@hitmelater.com」にメールを送ります。同様に「12時間後」なら「12@hitmelater.com」に送ります。このように、@の前に入力した数字に従って、メールを自動的に返信してくれるサービスです。

こちらも特に登録は必要ありません。単にメールを送れば良いだけです。

他にも、「5分」なら「5m@hitmelater.com」のように数字に「m」を付けることで、分単位にも対応しています。アドレス帳によく使う時間間隔のメールアドレスを登録しておくと便利ですね。

ただし、こちらは「Basic(無料)」「Pro(年12ドル)」「Exec(年30ドル)」という3つのサービス種別があります。無料のBasicは24時間先までの返信にしか対応していません。24時間以上の間隔を指定したメールを受け取るためには、有料版に加入しないと行けないのが面倒・・・。

さらに、HitMeLater.comから、自分がタイトルと本文に記載したものをそのまま送り返してくれるのですが、日本語だと文字化けします。時間指定の方法がすごくシンプルで面白いので、日本語に対応してくれるとさらに良いのですが、この点はちょっと残念。

私の場合は、以前ご紹介したバイブレーション付きカードタイマーは99分、私の持っている携帯電話は60分までしかタイマーが対応していません。2時間とか3時間とか、ちょっと長めの時間を指定したいとき、タイマーのかわりに使っています。「半日(6時間くらい)後に○○さんにもう一回連絡しなきゃ」などと思ったときに、「call marumaru-san」とか書いてメールしておく、といった使い方です。

以上、メールなので遅延や不達も発生するでしょうから、確実にお知らせを受け取りたい場合には別の方法も用意しておいた方が良いと思いますが、ちょっとした自分用のリマインダなら、こうした方法も面白いかもしれないと思いました。携帯電話に使いやすい簡易タイマー機能がない人とか、カードタイマーを持っていない人にも便利だと思います。

やる気が続かない/集中しすぎて疲れてしまうときには?(「タイマーの活用」編)

2008年 9月 5日 コメントをどうぞ

長時間の作業を続けていると,途中でつい,やる気がなくなって他のことが気になり,そちらを始めてしまうことがありませんか?ちょっとした気分転換で他の作業をするのはとても良いことです。しかし,気がつくと気分転換のために始めたはずの作業に時間を取られすぎてしまい,一日が終わってみると,本来やろうと思っていた作業が全然進んでいなくてガックリ,という結果になることもあるのではないでしょうか。

または,「少しだけこの作業をしようかな」と思って始めた作業を,つい何時間もぶっ続けでやり続けてしまい,ぐったり疲れ切って,次の日,他の作業ができなくなってしまった,という経験はありませんか?この「疲れ」というのは困難のない人にはなかなか理解してもらえないので、少しでもそれを楽にする方法を試してみるのはおすすめです。

注意に困難さのある人の場合,過剰に気が散ったり,集中しすぎてしまったりと,「自分が現在行っていることについての気づき」がうまくいかないことがあります。この気づきが得意な人は,作業の合間に時々,自分自身を別の視点から眺める「振り返りチェック」を無意識のうちに行っているようです。「今やっていることは当初やろうと思っていたことか?」「今,自分はどれくらい作業を続けているか?」「今,最初に決めた目的にどれくらい近づいているか?」などです。いわばこれが作業がずらさずやり遂げるためのコツのひとつなのですが,注意に困難があると,どうしてもそのチェックをするタイミングを逃してしまいがちです。

そんなときには,タイマーを上手に使ってみると、チェックのタイミングに気づきやすくなります。

用意するもの

用意するものは,「あと○分」のようにカウントダウンができるタイマーです。
・携帯電話のタイマー機能
・100円ショップで売られているキッチンタイマー
・カード型タイマー(バイブレーション機能付き)→例えばこれとか

手軽に手に入るものには,上記のようなものがあります。携帯電話には,カウントダウンのできるタイマー機能が付いている場合があるので,それを活用してみるのもよいと思います。個人的にポイントだなと思うのは,「バイブレーション機能があること」ですね。上記で紹介しているバイブレーション機能付きのカード型タイマーは,タイマーをセットしてシャツの胸ポケットなどに入れておけますし,操作も単純なので便利そうです。パソコン作業に限定するなら、以前紹介したそろそろ君を使うのも良いと思います。

手順

(1) 今からやろうとする作業の内容を決める。「机の上にある書類を分類して机のひきだしに納める」「○○さん宛のメールを書く」など,できるだけ具体的で,1種類の作業に限定します。「部屋を片づける」など,たくさんの作業からなる,おおざっぱな内容にしてしまうと,後で行う作業の振り返りがうまくできないので,それは避けましょう。

(2) 作業を続ける時間を決める。気が散りやすい人は10分程度の短めの時間にします。集中して長時間やりすぎてしまう人は,45分など,続けて作業したときに,自分にとって疲れにくい程度の時間にします。

(3) タイマーをセットする。(2)で決めた時間にセットします。

(4) 作業に取りかかる。

(5) タイマーが鳴ったら,必ず「振り返りチェック」をします。面倒でも,必ず以下のポイントを振り返って見直してみてください。この振り返りを入れない場合,自分でタイマーを止めたことを忘れて作業を続けてしまったり,ついつい関係のないことを始めてしまったりと、せっかくの気づきをスルーしてしまうこともあるので、「鳴ったら振り返る」はお題目ににして心に留めてみてください。

チェック項目
□ (1)で決めた作業を続けているか?
□ 無事終了したか?
□ どの程度終わったか?
□ 疲れすぎていないか?
□ 長時間(1時間以上)休みなく作業を続けていないか?

(6) 振り返りの結果を受けて,さらに作業を続けるか,やめるか,休憩を入れるかを判断します。続ける場合は(2)から(5)を再び繰り返します。

以上です。

以前紹介した「今やっていることを表示するポストイット」のテクニックと組み合わせて,自分がやっている作業を見失わないようにするのもおすすめです。

上記の(1)で行ったように,作業を具体的な細かいステップに分けて,その進み具合を振り返りながら作業をすすめると,小さいながらも自分がやり遂げた作業が目に見えるので,なんだか一日が終わったときの満足感に違いが出てきます。

あとは、「部屋を片づける」といったおおざっぱな内容を,どうやったらうまく具体的な,1種類の作業に分解していけるのかについては,また次回。

カテゴリー:ADHD, 就労, 時間感覚

予定や約束を忘れがちだったり、予定管理が苦手な人には?

2008年 1月 11日 コメントをどうぞ

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、新年一発目は、昨年12月のATAC2007の講義で活用法方をご紹介した、ネット上のカレンダーサービスの活用例です。ブログでも解説を掲載してほしいという要望が多かったものなのに、ずいぶん遅くなって恐縮です。ちょうど新年の始まりにあたって、今年の予定管理をこちらで試してみてはいかがでしょうか。

「Googleカレンダー」という、ブラウザから使うことのできるカレン ダーサービスがあります。以下のアドレスにアクセスしてユーザ登録すると、誰でも自分専用のカレンダーを無料で使うことができます。


Googleカレンダー
www.google.com/calendar

一見すると、日ごと、週間、月間で予定を表示してくれるシンプルなカレンダーです。しかしながら、活用法によっては発達障害のある人にとっても、便利に使うことができます。

まず第一に、予定のメールによる「リマインダ(忘れていないかお知らせしてくれること)」が役に立ちます。Googleカレンダーは、リマインダとして、携帯電話のメールアドレス宛に、予定のお知らせメールを飛ばすことができます。これを登録しておけば、予定表を自分で見返さなくても、予定表の方からあなたの携帯に「時間ですよ」とお知らせをくれるわけです。

以前の記事でも書きましたが、たとえ予定を手帳などにメモしていても、メモしたこと自体を忘れていたり、適切なタイミングで見返すことができずに、予定を逃して、困ってしまう人がいます。そうした人にはこのようなリマインダ機能を活用することを勧めています。

予定開始のどれくらい前にメールを送るかは、好みの時間を設定することができます。たっぷりと余裕を見てお知らせするか、予定のちょっと前にお知らせするか、パニックにならない程度の、ご自分のペースにあったお知らせ時間を探してみてください。

また、お知らせメールを送るか送らないかを、予定一つ一つに別々に設定することもできます。リマインダを送らないでもいい予定は、個別にお知らせメールをオフにしておけばオッケーです。

最近の携帯電話であれば、標準で予定表機能が備わっているものも多いので、Googleカレンダーではなく、こちらを使う手もあります。しかしながら、Googleカレンダーと携帯へのメールリマインダ機能の組み合わせの方が優れている点が以下のようにいくつかあります。

<入力しやすさ、見やすさ>
・パソコンで一気に予定を登録できるので、携帯からの文字入力が苦手な人でも楽に予定を登録できます。
・日ごと、週ごと、月ごととパソコンの広い画面で予定を一覧できます。カレンダーはインターネットエクスプローラなどで表示するわけですから、フォントサイズも大きくしたり小さくしたり自由に変えて、見やすくすることができます。
・「仕事」「プライベート」「イベント」など、好きな名前をつけた複数の予定表を作成することができます。予定表ごとに見やすく色分けも可能です。

<周囲の人との予定の共有>
・標準では自分以外の人は予定を見ることはできませんが、設定で許可を与えた人であれば、自分以外でも自由に予定の変更や追加が出来ます。親や教師、またはセラピスト、職場の管理者、余暇活動での仲間などなど、周囲の人が連携して発達障害のある当事者の生活支援にあたるときにも役に立ちます。みんなでひとつのカレンダーを共有して、各自が予定を入力したり、確認したりできます。
・通常のスケジュール管理以外にも、服薬管理(薬を飲むのを忘れないように、時間になったらメールで自動的にお知らせ)などにも使えます。

<その他の工夫>
メールでのリマインダ機能と、通常の携帯電話が持っている機能を組み合わせると、いろいろな楽しい工夫ができそうです。たとえばこんな工夫はいかがでしょうか。

<音声でお知らせ>
ほとんどの携帯電話には、メールの送信元アドレスごとに、着信音を変える機能があります。最近の機種であれば、着信音だけではなく、その携帯で撮影した写真や動画を流すこともできます。

Googleカレンダーの場合は、「cal-not@google.com」というアドレスからメールが送られてきます。なので、このアドレスからメールが来た場合の着信音に、自分で録音した音声を割り当ててみると活用にも広がりが出ます。

たとえば、「次の予定の時間まであと10分ですよー。メールを確認してね」と促したり、服薬管理など特定の予定の管理だけに絞れば、「お薬を飲む時間です」など。ただし後者の場合は、予定の内容は無関係になるというデメリットもありますが、メールを読む操作が難しい人の場合にも、携帯を持っておくだけで音声のお知らせを聞くことができるというメリットがあります。

メール到着に合せて音声ではなく動画(たとえば服薬している動作や薬の映像など、予定された活動の内容を視覚的に伝えるもの)を流せば、耳で聞いて理解することが苦手な人にも有効ですね。携帯の機種によりますが、「着ムービー」などという名称でメール到着に合せて動画を流す機能がある携帯があります。

以上のように、携帯電話とカレンダーサービスを組み合わせると、先の見通しをつけたり、予定を忘れないようにすることを助けるさまざまな工夫が可能です。

ほかにもいろんな活用が考えられますから、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。

カテゴリー:携帯電話, 時間感覚, 予定