アーカイブ

Archive for the ‘自閉症’ Category

映画「ぼくはうみがみたくなりました」

2009年 4月 24日 コメントをどうぞ

自閉症を描く映画『ぼくはうみがみたくなりました』製作実行委員会
http://homepage2.nifty.com/bokuumi/

自閉症のある当事者やその親たちの寄付に支えられて製作された映画。そういうことがあるんですね。ウェブページに書かれたたくさんの人々の名前から,思いが伝わってくるように感じられます。(むーんらいずさんに教えていただきました。情報ありがとうございました。)

あらすじはこちら。このページのトップに,原作本を30ページほど,立ち読みすることのできるリンクがあります。

優しい雰囲気の感じられる文章で,思わず引き込まれました。企画・原作・脚本をひとりでなさった山下久仁明さんの息子さんをモデルに描かれた風景なんだろうなと思える家族の風景でした。この息子さんは,山下さんが映画の製作を思い立った年に,高校入学を前にして電車の事故で亡くなられたそうです。なんとも残念です。

たくさんの人々の思いの詰まったこの映画,私もぜひ観てみたいと思います。

カテゴリー:自閉症, 映画

オバマ政権での自閉症者施策について

2009年 1月 26日 コメントをどうぞ

ホワイトハウスの施策公開ページである「THE AGENDA http://www.whitehouse.gov/agenda/disabilities/」に,オバマ政権での障害者施策について書かれていましたが,後半の半分ほどが自閉症のある人への施策に触れられていたので訳出してみました。

自閉症対策法をベースにした大規模スクリーニング実施とそれに基づく対策の立案・実施へ向けた動きが本格的に始まるということのようです。

<以下訳>

自閉症について

続きを読む…

カテゴリー:自閉症, 制度

ATACカンファレンス京都2008お疲れ様でした

2008年 12月 8日 コメントをどうぞ

今年も12月5〜7日とATACカンファレンスで講師を務めさせていただきました。ご参加いただいた皆さん,ありがとうございました。

ATACカンファレンス京都2008

ATACは講師と参加者の方々の距離が近いので,終わった後にいろいろなご意見いただけたりと講師にとってもとても楽しいイベントです。たくさんのアイデアと元気をいただきました。また来年,京都でお会いできればうれしいです。

続きを読む…

携帯メールで「あと何分?」を超カンタンにお知らせ

2008年 10月 7日 コメントをどうぞ

これまでも時間感覚を助けるタイマーやリマインダを紹介してきました。

今回は携帯電話の本体でタイマーやスケジュールを設定するよりカンタンかもしれない、「あと何分?」をメールで教えてくれるリマインダを2つ紹介します。

ToDoMail
http://www.aivy.co.jp/products/todomail.html

todomail@aivy.co.jp宛に、タイトルに日時を記載したメールを送ると、その時間にメールを返信してくれるという無料のサービスです。

特に登録は必要ありません。ただ、このメールアドレスに送れば、送ったアドレスに返信を返してくれます。

例えば、「今日の午後3時頃に○○さんに電話しなきゃ」と思ったら、タイトルに「1500」、本文に「○○さんへ電話 090-xxxx-xxxx」などと入力して、上記の宛先にメールを送っておけば良いわけですね。すると指定の時間にその本文の内容が記載されたメールが飛んでくると。(このToDoMailは、とある当事者の方から教えていただきました。Mさんありがとうございます!)

Hit Me Later
http://www.hitmelater.com/

すごくシンプルで良いなと思ったのがこのサービスです。例えば、「1時間後にお知らせが欲しいなぁ」と思ったら、「1@hitmelater.com」にメールを送ります。同様に「12時間後」なら「12@hitmelater.com」に送ります。このように、@の前に入力した数字に従って、メールを自動的に返信してくれるサービスです。

こちらも特に登録は必要ありません。単にメールを送れば良いだけです。

他にも、「5分」なら「5m@hitmelater.com」のように数字に「m」を付けることで、分単位にも対応しています。アドレス帳によく使う時間間隔のメールアドレスを登録しておくと便利ですね。

ただし、こちらは「Basic(無料)」「Pro(年12ドル)」「Exec(年30ドル)」という3つのサービス種別があります。無料のBasicは24時間先までの返信にしか対応していません。24時間以上の間隔を指定したメールを受け取るためには、有料版に加入しないと行けないのが面倒・・・。

さらに、HitMeLater.comから、自分がタイトルと本文に記載したものをそのまま送り返してくれるのですが、日本語だと文字化けします。時間指定の方法がすごくシンプルで面白いので、日本語に対応してくれるとさらに良いのですが、この点はちょっと残念。

私の場合は、以前ご紹介したバイブレーション付きカードタイマーは99分、私の持っている携帯電話は60分までしかタイマーが対応していません。2時間とか3時間とか、ちょっと長めの時間を指定したいとき、タイマーのかわりに使っています。「半日(6時間くらい)後に○○さんにもう一回連絡しなきゃ」などと思ったときに、「call marumaru-san」とか書いてメールしておく、といった使い方です。

以上、メールなので遅延や不達も発生するでしょうから、確実にお知らせを受け取りたい場合には別の方法も用意しておいた方が良いと思いますが、ちょっとした自分用のリマインダなら、こうした方法も面白いかもしれないと思いました。携帯電話に使いやすい簡易タイマー機能がない人とか、カードタイマーを持っていない人にも便利だと思います。

アスピーズ in 米国のIT業界

2008年 6月 27日 コメントをどうぞ

おもしろい記事が「COMPUTERWORLD.jp」という雑誌に掲載されていました。米国のIT業界で働くアスペルガー症候群の人々の様子が紹介されています。記事中ではアスペルガー症候群の人々が「アスピーズ(aspies)」と呼ばれていました。

以下のページで、翻訳された全文を読むことができます。

IT業界で闘う“アスピーズ”
アスペルガー症候群を抱えたITプロたちの“苦悩”と“現状”

http://www.computerworld.jp/news/trd/111349.html

最初の方は一般的なアスペルガー症候群の説明や事例が多いですが、後半は米国の職場で陰ながら行われている取り組みなんかにも触れてあり、興味深いです。以下、8ページ目の文章を一部引用します。

アスピーズが切望するよりよい職場環境とは

 アスピーズが職場で抱えている「社会的相互交渉が困難」という課題は、先進的な人事部門でさえ理解できないほど微妙なことなのかもしれない。しかし、だからといって、アスピーズの支援に消極的であることを正当化する理由にはならない。専門家は、「アスピーズに配慮した環境作りといっても、大がかりなものである必要はない。また、“アスピーズに特化した”と考える必要もない」とアドバイスする。

 Grandin氏らは、オフィス環境に物理的な工夫をするのも1つの施策だと指摘する。多くのアスピーズは、照明の明滅、エアコンやコピー機の動作音、電話の呼び出し音を不快に感じている。オフィス内でのちょっとしたしゃべり声すら苦手だという場合も多い。そういった音のしない空間を確保したり、防音設備を整えたり、あるいはホワイト・ノイズを流したりすれば、オフィス環境は改善できる。

 また公式には発表されていないが、Microsoftはアスピーズ支援のために「バディ制度」導入しているという。これは定型発達者(非自閉症者)とアスピーズとがペアを組み、会議などの社会的相互交渉の必要性を教える制度だ。多くのアスピーズはこの制度を「実際に行われているのであれば、評価できる」としている。

バディ制度には私も賛同します。現実的には運用段階で難しい点も出てくると思いますが、こうしたことをすぐに実践できるような職場環境であることが、すでに望ましい環境だと思いました。

さらに途中には「In My Language」というYouTubeの動画も紹介されています。これは自閉症者の世界観を、A・バックスという当事者が語る(言葉を地声ではなく、音声エンジンで発話させているところがまた面白い)動画です。私にはとても芸術性の高い映画のように感じられました。

手紙の文章を考えるのが苦手なときには?

2008年 4月 12日 コメントをどうぞ

発達障害のある人の中には、ビジネスであれ個人的なものであれ、手紙やメールの文章を考えるのがとても難しい、と苦手意識を持っている人がいます。

とはいえ、直接会って話をするよりは、相手の話を聞き逃すことも少ないし、時間をかけて返信の文章を考えられるし、メールを日常のコミュニケーション手段として愛用している人も多いでしょう。しかし相手が会社の上司や取引先など、何らかの上下関係のある人であった場合、悪気なく書いた文章のつもりでも、読んだ相手が失礼だと気分を害してしまったり、時には怒らせてしまったりという経験が続いて、すっかり自信を失っている人もいます。

そんなときには、手紙やメールなどの文例を見ることができるサイトがおすすめです。「お詫び」「辞退断り」「感謝お礼」「相談」など、ビジネス用、個人用さまざまなバリエーションの文例を検索することができます。 こうした文章を参考にして、手紙の書き出しや結びの作法だけではなく、中身の言い回しを参考にすることができます。

直子の代筆
http://www.teglet.co.jp/naoko/

「あの人にお礼(or お詫び)をしないといけないんだけど、うまく伝わらないのが怖くて書き出すことができない」などと感じておられる方は、一度「直子の代筆」の文例を覗いてみられるといいかもしれません。中には「デートの誘い」とか「自分への慰めの言葉」とか、思わぬ文例もたくさん混じっていて、読んでみるだけでも面白いですよ。

落とし物や忘れ物を避けるためのツールと工夫

2008年 3月 23日 1件のコメント

発達障害の人の中には、 落とし物や忘れ物がとにかく多くて、日常生活で本当に困っている人は多いと思います。ケータイ、お財布、メモ帳、ペン、傘のような小物類や、ときには外出先へ持って行っていたはずのバッグをどこかに置き忘れてしまった、またはどこに置いたかわからなくなってしまったという経験に悩まされている人は多いのではないでしょうか。

私もあるADHDの知り合いから、「探していた食器(グラス)がなくなってしまい、ある日、それがなぜか靴箱から出てきて大変驚いた」という話を聞いたことがあります。周囲からしてみれば笑い話にされることが多いのですが、本人にとっては毎日のことであり、本当に大きな困りごととなっています。日々、ちょっとしたことに注意を奪われたり、パニックを起こしてしまうことが日常になっている人では、周囲からの「いつも気をつけておかないからだよ」といわれても、逆に単なるストレスや自己嫌悪の元にしかなりません。

以前、忘れ物を見つけるためのキーホルダーをご紹介しました。こうしたツールは、視覚に障害のある人のように、探している物がどの位置にあるのかを見つけることが難しい人のために使われてきた経緯のあるツールですが、発達障害のある人にも役立ちます。

うっかりセンサー「SH-056PML」

http://www.jpcosmo.com/wasuremonoboushiki.htm

上記も同じようなコンセプトの製品で、子機をバッグなどなくしたくない物につけておき、親機を自分の手元に持っておきます。設定した距離以上に両者が離れると、音で知らせてくれる、というツールです。親機をなくしてしまったら元も子もないですが、親機はズボンなどにくくりつけておくなどなくさないような工夫を十分にして、すぐに手元から離れてしまいがちなもの(財布や携帯など)に子機をつければ、役に立つ場面があるのではないでしょうか。また逆に、近づくと音を鳴らす機能があるので、子機を付けた物をなくしてしまったときに、音を手がかりにそれを探す、ということもできます。

小物を良くなくしてしまう人に効果的なのは、「置き場所のルールを決めておく」ことですが、置き場所が自宅や出先でそれぞれ異なっていると、どこを場所に決めたかの混乱に津なることがあります。また、旅行先のホテルなど、いつもと違う場所へ出かけたときなどには場所を決めることが難しいくなります(ホテルに泊まると必ず忘れ物をしてしまう人、いませんか?)。そこで置き場所を決めるときには、どこであってもいい目印になるようなツールがあると便利です。

【アクセサリートレー】ボタントレー・ブラウン(生活セレクトショップ・トレフール)


http://shop.yumetenpo.jp/goods/d/trefle.co.jp/g/404026/index.shtml

上記のトレイ、普段は平面の一枚パネルなので、持ち運びも場所を取りません。そして使うときには四隅のボタンを留めてトレーにする、という製品です。上記のサイト以外でも、類似のものはいろんなところで販売されています(「ボタントレー」で検索してみてください)。布と厚紙、ボタンで自作しても良いかもしれませんね。このトレーを目印にして、いつもここに携帯電話や財布、時計や眼鏡などを置くようにすると、自宅でも出先でも「置き場所のルールを1つだけにする」ことができます。忘れ物に困っている人は試してみてください。

カテゴリー:ADHD, 自閉症, 記憶, 注意の混乱