最近のプロジェクトいろいろ

何年も更新していなかったので、このところ私がディレクションしているプロジェクトを以下に書いておきます。詳細はそれぞれのウェブサイトへ。多くのスタッフや関係者に支えられてプロジェクトが運営できています。感謝。

DO-IT Japan
https://doit-japan.org/
障害のある子どもたちが、テクノロジーの活用により大学進学やキャリアへの移行していくことをサポートすることで、将来の日本のリーダーとなる人材を障害のある若者の中から育成するプロジェクトです。ウェブサイトには毎年の報告書と動画を掲載しています。報告書はPDFでダウンロードできます。

AccessReading
https://accessreading.org/
読み書きが困難な児童生徒のためのオンライン図書館です。学習障害、視覚障害、肢体不自由など、印刷物を取集うことが難しい中高校生向けに、検定教科書をアクセシブルなデジタル図書に変換したものや、読書感想文の課題図書の書籍を同様にアクセシブルにしたものを無償で配信しています。

AEMC
https://aemc.jp/
上記のAccessReadingは児童生徒や学校をサポートする事業ですが、2020年度からは、全国のアクセシブルな教科書を作成するボランティア団体と教科書出版社をサポートするため、その間をつなぐ支援と研究を行うナショナルセンターの事業を開始しました。

IDEA
https://ideap.tokyo/
自治体や企業と連携して、通常の雇用から排除されやすい状況にある人々を雇用に接続するプロジェクトです。「超短時間雇用モデル」などの雇用モデル開発と地域実装を行っています。2020年1月31日午前には、先端研にて以下のシンポを開きました。
https://www.kokuchpro.com/event/b6ef9e85ebf06f53d3c2dbd4fa3e13af/

(関連)ショートタイムワークアライアンス
https://www.softbank.jp/corp/csr/special/stwa/
上記のIDEAプロジェクトが実践する超短時間雇用モデルに基づき、実際に超短時間雇用を実施・賛同する企業によるアライアンスです。現在170社以上の企業の参加があります。私のラボは、このアライアンスの元となる「超短時間雇用モデル」を開発したことから、産学連携パートナーとして協力しています。

PHED
https://phed.jp/
全国の大学や企業をネットワークとしてつなぐプラットフォームを構築するプロジェクトです。一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会 AHEAD JAPAN(http://ahead-japan.org/)をはじめとした、大学や企業による組織とも連携しています。オンライン・オフラインでの専門的研修や、多くの大学や企業と連携して開発した「障害学生支援スタンダード集」を公開しています。

IDIS Symposium
https://www.idis-symposium.org/
IDIS(「アジア環太平洋・障害とキャリアのインクルージョンに関する国際シンポジウム」)の第1回を、2020年1月に開催しました。この国際シンポを通じて、特にハワイやミクロネシア、ASEAN諸国での障害のある大学生を支援する大学との連携を行っています。

以上

ハワイ大学マノア校訪問&今年も宜しくお願いします

あけましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。

さて,新春は3日から,ホノルルで開かれた Hawaii International Conference on Educationに参加して,日米の高等教育に関する政府統計情報から読み取れる障害学生支援の状況について発表してきました。フィリピンやカリブの人たちなど,多様な国からの発表者が来ていて,そうした国の人々とのつながりができる良い機会となりました。 続きを読む “ハワイ大学マノア校訪問&今年も宜しくお願いします”

今年もお世話になりました

 2010年も残すところあと一日,私の4月からの米国滞在(人生初の長期海外滞在経験)も,早くも9ヶ月が経とうとしています。滞在期間は3月中旬までの12ヶ月弱なので,残りの期間はあと3ヶ月を切りました。私のこの滞在での第一の目標は,大学での合理的配慮に関する国際比較調査実施,もう一つの目標は,アジアでの高等教育での障害学生支援に関する国際連携を構築することです。 続きを読む “今年もお世話になりました”

今年役立ったツール2010

 さて,この一年の記事を振り返ってみると,今年は便利なツール紹介をブログでほとんどやっていないことに気づきました。そこで,この一年を過ごす中で,私自身の日々の仕事のために役立ったツールをまとめておきたいと思います。どなたかの参考になることがあれば嬉しいです。私自身,ひとつのことに注目しているとほかのことが目に入りにくくなるなど,動機付けをやるべきことに振り向けることが苦手だったり,見過ごしや見落としが多くなりがちな特性があると感じています。しかし,こうしたツールを活用することで,そうした特性があまり問題にならなかったり,良い方向に向けて強みとすることができると思っています。年末らしく順位を付けてみます。主観的に助けられた順です。まずは10位から。 続きを読む “今年役立ったツール2010”

生きた本を通じて少数派への偏見をなくす

少数派で偏見を受けやすい人々と,多くの人々が直接対話する機会を作ることで,対話の機会を持ったことがないときに生まれがちな,一般的なイメージから来る偏見をなくす。このことを目的としたリビングライブラリーという活動があります。

障害ある人々も,普段多くの人々にとっては触れ合う機会が少ないために,偏見を持たれやすい人々です。例えば良くある例では,アスペルガー症候群をすぐに凶悪犯罪に結びつけて考えることなどは,まさに偏見と言っていいでしょう。

昨年のATACカンファレンス京都で,日本での第一回のLiving Libraryを行い,各所から様々な反響がありました。

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Sicence Dailyで最新のAutism研究を知る

Sceience Daily – Mind & Brain – Autism
http://www.sciencedaily.com/news/mind_brain/autism/

英語ですが、最新の研究成果をわかりやすい一般的な話題と絡めて紹介しています。最近の話題だと、「レインマン・マウス(自閉症のモデルマウス)」や「自閉症の症状は青年期にはいると軽減するという大規模調査結果」などが紹介されています。今後ここでも時折紹介していこうかなと思っています。

「Science」の要約を日本語で

偶然見つけたんですが、こんなページあったんですね。リコーの中の人がサイエンスのアブストラクトを日本語訳してウェブに掲載されているようです。サイエンス誌上にも自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群関連の話題が掲載されることがありますから、要チェックですね。

AbstractClub – 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約
http://www.ricoh.co.jp/abs_club/Science_f/